横田真一の「ブループリントがi210よりも優れているところ」のアイアン解説が興味深かった件
プロゴルファーでありながらyoutuberもされている横田真一プロ。
PINGのアイアンについて、「このマッスルバックはキャビティよりも簡単なんです!」という動画をアップされています。
その中で、「ブループリントがi210よりも優れている」と説明されていて、興味深い内容でしたので取り上げます。
横田真一プロによるi210アイアン、ブループリントアイアンの解説動画
まず、この動画は、PINGのi210アイアンよりもブループリントアイアンの方が簡単だという内容が、横田真一プロの見解として語られています。
ブループリントアイアンは、バッキバキのマッスルバックアイアンで、最上位機種とも言えるアイアンです。
キャビティーバックのi210アイアンよりも、ブループリントアイアンの方が簡単というのは、信じられないような話ですが、横田真一プロは幾つかの視点で理由を説明されています。
i210アイアンとブループリントアイアン
まずは、ブループリントの方が簡単な理由を取り上げる前に、i210アイアンとブループリントアイアンについて、外観を確認してみましょう。
▼i210アイアン
こちらはi210アイアンです。渋野日向子、鈴木愛の印象が強いため、殆どのPING契約の女子プロゴルファーが使用していて、とても評価の高いアイアンです。
形状は、ソールが厚くなっていて、バックフェースはキャビティー形状が見られ、ツアープロ向けとしては、やさしくする要素が盛り込まれたアイアンです。
▼ブループリントアイアン
そしてこちらがブループリントアイアンです。PING史上で初となる鍛造のマッスルバックアイアンで、発売当初から話題となり、とても高額なことでも知られています。
PING契約選手でも使用しているのは基本的に男子プロでして、非常にコンパクトでバックフェースの美しさが際立つ、シャープで難しそうな匂いがぷんぷんするアイアンです。
ブループリントアイアンの方がi210アイアンよりも簡単な理由
横田真一プロが語るブループリントアイアンの方がやさしいという理由は、大きく3点あります。
もっさり感がない
ブループリントアイアンよりもi210アイアンの方はヘッドが大きく、グースがあります。その分、慣性モーメントが高いため、自分で動かすというよりクラブが動くため、自分が合わせることになるそうです。
ブループリントアイアンの方は、空気のようで自分で動かせ、挙動が軽いと解説されています。
つまり、自分で自由自在に動かしたいということになると思います。
これは大前提として、アイアンに操作性を求めるかどうかによると思いますので、アベレージゴルファーの方というより、中級者以上の方向けの視点のように思います。
i210アイアンはバンスが大きい
i210アイアンを初めて使った時、バンスが強烈についていて、アイアンのフルショットでバンスが当たって気持ちよく打てたそうです。
ですが、バンカーの顎が高い時、ライが悪くてダブれないとき、球を上げたい時には、バンスの大きさが邪魔する時があって、契約プロでもバンスを削っている選手もいるそうです。
一方、ブループリントの方はバンスが小さいため、この点の問題はないそうです。
たしかにバンスが小さい方が振り抜けの良さはありますが、ダフリの懸念があるゴルファーにとっては、バンスが合った方が助けられる場面が増え、1ラウンドを通したショットの安定性も高くなるように思います。
バンスにフォーカスした視点については、ダフリの心配がほぼほぼ無い方が対象になってくると思います。
ロフト角はブループリントの方が寝ている
横田真一プロによる実測値では、ブループリントよりi210アイアンの方が2°立っていてストロングロフトになっているそうです。ちなみにメーカーの公表値では1°の違いです。
年を取るとロングアイアンの球が上りづらくなり、一方で、年を取るとストロングロフトのアイアンを使いたくなるそうです。飛距離性能を高めたいというニーズは確かに年齢と共に大きくなると思います。
ストロングロフトのアイアンを使うと、短いシャフトにロフトが立ったヘッドが付いているので、余計に球が上がりづらくなり、さらに、最近のゴルフボールはスピンが抑えられているので、余計に球が上りづらいそうです。
一方、ブループリントアイアンの方はロフトが寝ていますので、球があがりやすいそうです。
この点については、球の上がりやすさと飛距離性能のどちらをどれぐらい優先するかによると思います。
球が上がりやすい方が、止めやすい、狙いやすい、様々なショットに対応しやすいといった利点があります。
アイアンは飛距離全盛の時代になりつつありますが、飛距離の落ち込みを覚悟のうえで、改めてロフトを寝かしてみると、結果的にスコアが改善する可能性があるかもしれません。
打感が良い
横田真一プロいわく、i210アイアンは、打感がぼやけるそうです。たしかに、i210アイアンはバックフェースにエラストマーが搭載され打感を人工的に良くしていますので、軟鉄鍛造のブループリントが生み出すピュアな打感と比べると、「ぼやけ」が感じられそうです。
ヘッドの小ささ
ブループリントアイアンは、ヘッドが小さいため、確かにその点は難しさはあるそうです。
ですが、最近のアイアイはスイートエリアが広くなっているため、横田真一プロとしては、恐らく昔のマッスルバックのイメージと比べられていると思うのですが、そこまで難しさはないと評されています。
▼ブループリントアイアンの試打動画です。
こちらはブループリントアイアンを試打ラボしだるTVさんが試打されている動画です。
この動画の中で石井プロは、打ちやすくて、球を操作したい人に良いと評されていて、お助け要素はないそうです。
実際、3番アイアンの試打では石井プロもミスショットされていますので、やさしいという感覚に至るのは、アマチュアでは難しいかなと思います。
まとめ
横田真一プロがブループリントアイアンの方がi210アイアンよりもやさしいと評されるポイントは、球が上りやすい、操作しやすい、打感が良い、ヘッドは小さいが芯は昔ほど狭くないといったところだと思います。
アベレージゴルファーとしては、飛距離が最優先にする方が多いと思いますので、アイアンに何を求めるか、何をしたいか(したくないか)で評価が変わってくると思います。